アイリーニ・デザイン思考センター(旧 デザイン思考研究所)

目的

  • 世界中の実務家や教育者、研究者や学生へデザイン思考に関する知識やコラボレーションが生まれる環境を提供し、円滑なイノベーション活動の実現を支援する

創設に込められた想い

 イギリスの高校へ留学して帰国した2005年、20歳だった柏野尊徳は出身地である岡山県で会社を立ち上げました。しかし、企業活動について何も知らない中での事業運営は、うまくいかないことの方が多く、2年で事業は中止となりました。その後、独学で事業経営についての知識を得ながら2008年に2回目の起業を行います。1回目の起業に比べると、経験や知識もあるためうまくいく部分もあったのですが、事業全体を安定させるには至らず、最終的には2年弱で辞めることになりました。失敗ばかりの20代前半でしたが「知識を獲得して、その知識をうまく活かすこと」によって、事態が好転していくのを体感することができました。しかし、これ以上独学で知識を得ることには限界があることも感じていました。そこで、より体系的に学ぶことを目的に、25歳になって初めて大学へ通うことにしました。

 慶應義塾大学に入学してから2年が経とうとした2012年、柏野は友人たちと一緒に学内の研究会へ入ろうとしていました。しかし、残念ながら友人2人は研究会の選考から漏れてしまい、彼らは学ぶ機会を手に入れることができませんでした。そこで「折角大学に入ったにもかかわらず、興味のある領域を探求できない」状態を変えるべきだと思ったのです。「先生がいなくてもいいじゃないか、自分たちで研究会を始めよう」と提案し、自主的な取り組みを始めました。例えば、洋書の輪読やワークショップの開催、研究内容をまとめた教材の執筆などです。すると、活動内容に共感した高校生や他大学の学生、企業や大学の関係者など、立場の異なる様々な人が集うようになりました。自分たちの学びのために始めた研究会でしたが、気がつくと1年で150人を超える関係者が支援してくれる活動となっていました。そして2013年7月、世の中にある学びの機会を広げ続けることを志として、任意団体だった研究会は非営利法人へと形態を新しくしました。